
食物経口負荷試験でわかること
血液検査で卵や乳、小麦などの数値が高いと言われ、「この先も除去を続けるべきなのか」「どのくらいの量なら食べさせても大丈夫なのか」と迷う保護者の方は少なくありません。血液検査は、体がその食品にどう反応しやすいかを示す目安であり、実際に症状が出るかどうかとは必ずしも一致しません。
食物経口負荷試験は、原因と考えられる食品を実際に少量から食べていただき、症状が出ないかを医師・スタッフが確認しながら見ていく検査です。血液検査の数値だけでは分からない「実際に食べられる量」を、体の反応で確かめられる点が特徴です。
食べることで、じんましんや咳、嘔吐などのアレルギー症状が実際に起こる可能性がある検査でもあります。自己判断で自宅で試すのではなく、医師が状態を確認しながら少しずつ進め、症状が出た場合にはその場で医師・スタッフが対応できる環境で行う意味があります。
検査の結果、除去を続けるべきか、量を決めて食べ進めてよいかが分かります。必要以上に長く除去を続けることは、お子さまの食の楽しみや栄養面の負担にもつながります。負荷試験は、除去の解除に向けた判断材料のひとつです。
対象となるお子さま
食物経口負荷試験は、すべてのお子さまに一律に行う検査ではありません。一般の診療時間内での診察を踏まえ、医師が実施の必要性を判断します。当院の外来では実施しておらず、必要と判断した場合は入院設備のある連携病院(さいたま市立病院・相模原病院)へご紹介します。次のような場合に検討することが多い検査です。
- 血液検査などで食物アレルギーの可能性を指摘され、実際に食べられる量を確認したい
- 特定の食品を除去して生活してきたが、解除に進めるかを判断したい
- 以前に症状が出た食品について、今の状態を確認したい
初診の時点でいきなり紹介となることはありません。まずは症状の経過や血液検査の結果を伺い、実施が必要かどうか、対象とする食品を確認したうえで、実施可能な連携病院をご案内し、紹介状をお作りします。
受診から実施までの流れ
検査当日だけでなく、その前の診察から結果説明までを含めた大まかな流れです。症状や食品によって前後する場合があります。
一般の診療時間内にお越しください。これまでの症状や血液検査の結果を伺います。
血液検査や皮膚テストの結果などをもとに、負荷試験が必要かどうか、対象とする食品を医師と相談します。
実施可能な連携病院への紹介状をお作りします。実施日の予約は、紹介先の病院で行っていただきます。
紹介先の病院で、対象の食品を少量から食べて症状の有無を確認します。実施方法や当日の流れは、紹介先の病院からご案内があります。
紹介先での結果を当院にも共有いただき、今後の除去や食べ進め方について、あらためてご相談します。
紹介後の流れについて
実施日の持ち物や当日の注意点は、紹介先の病院からのご案内に沿ってお過ごしください。連携病院(さいたま市立病院・相模原病院)には食物経口負荷試験の実施のみをお願いしており、試験後の食事の進め方や日常の治療方針のフォローは、引き続き当院で行います。
よくあるご質問
年齢だけで一律に決まるものではなく、症状の経過やこれまでの検査結果を踏まえて医師が判断します。まずは一般の診療時間内にご相談ください。
自己判断で試すことはお控えください。症状が出た場合、ご自宅では対応が難しいことがあります。食べる量や進め方は、診察のうえで医師と一緒に決めましょう。
負荷試験は、医師が経過を観察できる体制の整った連携病院で実施します。当日の対応方法については、紹介先の病院からご案内があります。
検査で分かるのは「その日、食べた量まで症状が出なかったか」という結果です。日常生活でどこまで食べ進めるかは、この結果をもとに医師と相談しながら段階的に決めていきます。
まずは一般の診療時間内にご相談ください。診察のうえで紹介状をお作りしますので、実施日程は紹介先の病院にご確認ください。
院長 井口 正道
保有資格・所属学会
- 日本小児科学会 専門医
- 日本アレルギー学会 専門医
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