
HPVワクチンの役割
「子宮頸がんを防ぐワクチン」という言葉を耳にしたことがあるお子さんや保護者の方も多いと思います。ヒトパピローマウイルス(HPV)は、多くの人が一生のうちに一度は感染するといわれる、ごくありふれたウイルスです。感染してもほとんどは自然に排除されますが、一部が長く残ると、将来、子宮頸がんなどの原因になることがあります。
HPVワクチンは、このウイルスへの感染を防ぐことで、将来の子宮頸がんなどの予防が期待できるワクチンです。当院では、定期接種・任意接種のいずれのHPVワクチンにも対応しています。
ワクチンの種類や接種回数は、接種を始める年齢によって変わります。下記で対象年齢と接種スケジュールをご案内します。
対象年齢と接種期間
定期接種としてHPVワクチンを受けられるのは、小学6年生から高校1年生相当の学年の女子です。標準的には、中学1年生の学年で接種を開始します。
この期間を過ぎると、公費による定期接種の対象からは外れます。以前は接種の機会を逃した方向けに「キャッチアップ接種」の経過措置がありましたが、令和8(2026)年3月31日で終了しました。
| 区分 | 対象 | 対象期間・備考 |
|---|---|---|
| 定期接種(女子) | 小学6年生〜高校1年生相当の学年 | 高校1年生相当の学年の3月31日まで(標準的には中学1年生で開始) |
| キャッチアップ接種 | 平成9年4月2日〜平成21年4月1日生まれの女子 | 経過措置は令和8(2026)年3月31日で終了しています |
| 任意接種(上記以外の女子・男子) | 年齢の制限なし | 定期接種の対象外のため、全額自己負担での接種となります |
男の子もHPVワクチンを接種することはできますが、定期接種の対象ではなく任意接種となります。
使用するワクチンと接種回数
現在、定期接種で使用するHPVワクチンは、9価ワクチン(シルガード9)のみです。令和8(2026)年4月から、これまで使用されていた2価・4価ワクチンは定期接種の対象から外れました。
| 接種を開始する年齢 | 接種回数 | 接種間隔の目安 |
|---|---|---|
| 11歳〜14歳 | 2回 | 1回目から6か月後に2回目 |
| 15歳以上 | 3回 | 1回目、1回目から2か月後、1回目から6か月後 |
以前に2価・4価ワクチンで接種を始めている場合、途中からシルガード9に切り替えても接種を続けられるとされていますが、残りの回数や間隔は接種歴によって異なります。母子健康手帳をお持ちのうえ、診察時にご相談ください。
費用と公費助成
定期接種の対象年齢・期間内であれば、自己負担なく接種を受けられます。対象外の場合は任意接種となり、費用は自費診療です。
| ワクチン名・項目名 | 対象 | 料金目安(税込) |
|---|---|---|
| HPVワクチン(女子・定期接種) | 小6〜高1相当の学年 | 公費(自己負担なし) |
| HPVワクチン(女子・対象年齢外) | 高校1年生相当を超えた方 | 26,000円(1回あたり) |
| HPVワクチン(男子・任意接種) | 年齢の制限なし | 26,000円(1回あたり) |
お支払い・助成について
- 定期接種の対象年齢・期間内であれば自己負担はありません。
- 任意接種は自費診療となり、当日窓口でのお支払いとなります。
- 料金は変更となる場合があります。最新の情報は診察時にご確認ください。
接種後の注意点
HPVワクチンに限らず、注射のあとには体調の変化が出ることがあります。接種前に知っておいていただきたい点をまとめました。
- 注射の後、まれに立ちくらみや失神のような症状が起こることがあるため、接種後は院内で30分ほど座って様子をみていただきます
- 接種した部位の痛み・腫れ・赤みは、比較的よくみられる反応です
- 発熱や頭痛、だるさが出ることがあります。多くは数日のうちにおさまります
- まれに、強い痛みが長く続く、しびれる、力が入りにくいといった症状が報告されています
接種当日は激しい運動を避け、体調の変化に注意してお過ごしください。気になる症状が続くときは、048-941-8686までご連絡ください。
ご来院の流れ
定期接種・任意接種とも、予約は不要です。ご来院前にお電話いただくとスムーズです。当日は次のような流れでご案内します。
受付で母子健康手帳とマイナ保険証(または資格確認書)をお渡しください。
体調を確認したうえで接種を行います。
院内でしばらく座って様子をみていただき、体調に問題がなければお会計となります。
当日の持ち物
- 母子健康手帳
- マイナ保険証または資格確認書
よくあるご質問
37.5度以上の発熱がある場合や、普段と様子が違うときは、接種を見合わせることがあります。来院前にお電話でお伝えください。
異なる種類のワクチンを組み合わせて接種すること(交互接種)は、医師の判断のもとで可能とされています。母子健康手帳をご持参いただき、接種歴を確認してから進め方をご相談します。
任意接種として接種可能です。定期接種の対象ではないため、費用は全額自己負担となります。回数や料金について、診察時にご確認いただけます。
院長 井口 正道
保有資格・所属学会
- 日本小児科学会 専門医
- 日本アレルギー学会 専門医
ご来院前のお問い合わせ
受診について気になることがあれば、お気軽にお電話ください。
048-941-8686
受付 9:30–12:00 / 15:00–18:00
